• 最初の晩餐

最初の晩餐

著者
常盤司郎
価格
¥1800+税
判型
四六判並製
ページ数
224ページ
装丁
鈴木千佳子
発刊日
2020年03月20日
ISBN
978-4-909394-34-7 C0093

父の遺言は、目玉焼きでした。

2019年11月、染谷将太、戸田恵梨香、窪塚洋介、斉藤由貴、永瀬正敏らをキャストに迎えて公開され、高崎映画祭で最多受賞した構想7年の渾身の映画を、監督自らが小説化。

父の通夜に、久々に集まった家族と親戚。ぎこちない空気の中で、母は一風変わった「通夜ぶるまい」の料理を淡々と出していく。目玉焼き、焼き芋、ピザ…一品ごとに父との時間が蘇り、やがて家族が知らなかった「家族の秘密」が浮き彫りになっていく…。

再婚同士の家族が「家族になる瞬間」を描いた、「ちいさいミシマ社」初の小説。

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本書に寄せて

20年ちかく映像を描きつづけてきた自分が、小説を書くことに。
それは想像もしていなかったことだし大きな挑戦でした。
執筆に取りかかったのは、たしか去年の2月で、映画「最初の晩餐」の編集作業がひとつの区切りを迎えたころ。物語から離れることを無意識に拒んだのだろうか、ふと小説にしてみたいと思ったのです。(なにせ、長い歳月を経て完成した映画だったから、わが子のようなものでした。きっと子離れできなかったのでしょう)。
こうして映画の登場人物たちとの対話が、再びはじまりました。
文字を書き進めていくと、脚本のときとは異なった表情の登場人物たちが姿を現し、この子たちはまだこんなにも語りたいことがあったのか、と感心させられたりもしました。そして小説を書き終えたときに、ようやく7年に及ぶ「最初の晩餐」という物語に“了”という文字を置けたように思ったのです。
この作品を暖かく受け入れてくださったミシマ社の三島邦弘さん、最後まで粘り強く共に駆けぬけてくださった編集の星野友里さん、そして小説出版の大きなきっかけを作ってくださったブックディレクターの幅允孝さん、本当にありがとうございました。

常盤司郎

推薦コメント

人生の中で、最も愛しい、最も切ない、そして最も大切なことが詰まった家族の物語。
――女優・斉藤由貴

余白と余韻が心地いい「食と家族の映画」が小説になった。よくみるノベライズと違い、精巧に編まれた常盤の小説は、物語の奥行きをしっとりと深める。よく噛んで作品を味わうには、こんな方法もあるのだ。
――ブックディレクター・幅允孝

映画情報

映画『最初の晩餐』公式ホームページ

映画『最初の晩餐』Blu-ray・DVD、3月18日発売予定
発売元・販売元:ポニーキャニオン
(C)2019『最初の晩餐』製作委員会

プロフィール

常盤司郎(ときわ・しろう)
福岡県生まれ。映画、CM、ミュージックビデオの監督・脚本をはじめ、サザンオールスターズ初のドキュメントムービーなど様々な分野で活躍。実の父との関係を綴った短編映画『クレイフィッシュ』(2010)がShort Shorts Film Festivalで最優秀賞と観客賞を開催初のダブル受賞。その他、多くの短編映画が国内外で高く評価される。『最初の晩餐』(2019)が第34回高崎映画祭で最優秀監督賞ほか最多4部門を受賞。本作が劇場長編映画デビュー作であり、初の小説となる。