1500円+税
判型:46判上製
頁数:187ページ
装丁:クラフト・エヴィング商會
発刊:2010年2月22日
ISBN:978-4-903908-17-5 C0095
この切符の終着駅はどこだろう?
「瀬名さん、準備はよろしいですか?」
「最相さん、切符は手にしました」
こうして始まった、1年半にわたる往復書簡。
「未来を考えるということは、私たちひとりひとりが今と未来の間に「ひとつの装置」を見いだすことなのかもしれない。―― 瀬名」
「星新一もまた、暗闇と希望を知る人だったのだろう。……暗闇と希望をつなぐのは物語る力だろうか ―― 最相」
…手紙が行き交うたびに紡がれる、未来へ語り継ぐべき言葉の数々。
二人の「物語る力」が暗闇と希望をつないでいく。
未来を周遊するブックガイド付
最相葉月
1963年、東京都生まれ。関西学院大学法学部卒業。科学技術と人間の関係性、スポーツ、教育などをテーマに執筆。
97年、『絶対音感』で小学館ノンフィクション大賞受賞。07年、『星新一 一〇〇一話をつくった人』で大佛次郎賞、講談社ノンフィクション賞、日本SF大賞、08年、同書で日本推理作家協会賞、星雲賞受賞。
他の著書に『青いバラ』『いのち 生命科学に言葉はあるか』『ビヨンド・エジソン』など多数ある。
瀬名秀明
1968年、静岡県生まれ。東北大学大学院薬学研究科(博士課程)在学中の95年『パラサイト・イヴ』で日本ホラー小説大賞を受賞し、作家デビュー。
小説の著作に、第19回日本SF大賞受賞作『BRAIN VALLEY』、『八月の博物館』『デカルトの密室』などがある。
他の著書に『大空の夢と大地の旅』、『パンデミックとたたかう』(押谷仁との共著)、『インフルエンザ21世紀』(鈴木康夫監修)など多数ある。
「進化論から、生命が40億年以上続いてきた重さを振り返り、飛行機を操りながら、技術の進歩がもたらす新たな視点に震える。科学を取り戻せ。」
(「SPA!」10年3月30日号)
「無駄のない筆致で過去へ、未来へ、そそいて現在へと読者を運ぶ。「周遊券」のタイトルどおり、読後、私たちは真摯に明日へと向き合っている。」
「看護教育」10年6月号
一回見開き二ページ読みきりの往復書簡という形式もあって、文章がきりりと引き締まっていて、立ち姿がとても美しく凛々しい。十年に一度の傑作。
(ジュンク堂書店池袋本店 大内達也氏)
科学を柱にノンフィクション作家と小説家が融合した魂の往復書簡。トークショーでも対談集でも味わえない思考の連鎖反応。二人によって私の未来が広がった。
(萬松堂、中山英氏)
Ⅰ 2008年春 未来をめぐる旅
Ⅱ 2008年夏 時間と空間を超える旅
Ⅲ 2008年秋 生命の不思議をめぐる旅
Ⅳ 2009年冬 子どもの未来をめぐる旅
Ⅴ 2009年春 宇宙と伝統をめぐる旅
Ⅵ 2009年夏 感覚をめぐる旅
Ⅶ 2009年秋 いのちをめぐる旅