極楽よのぅ
ちいさいミシマ社

極楽よのぅ

内田健太郎
  • 定価 2,000 円+税
  • 判型四六判並製
  • 頁数224 ページ
  • 発刊2024年06月20日
  • ISBN9784911226056
  • Cコード0095
  • 装丁大島依提亜
取扱書店 一冊!取引所

本の詳細

「自分のために作ってるんじゃないんよ。
人にあげるために作っちょるんよ。」

じいちゃんばあちゃんの言葉にひたすら耳を傾けた――。
28歳で周防大島へ移住。初の子育て、田舎暮らし、養蜂業。
そして島にみつばちミュージアム〈MIKKE〉をつくるまで。13年間の生活を綴る。

●応援コメント

文章を書く上でいちばん大切なのは正直と親切だと思う。でも、なかなかこの条件を満たす書き手に出会うことはない。この本の著者は例外的に正直で親切な人である。読者に対する気づかいが行き届いている。だから、読んでいると心が暖かく、穏やかになる。
この本が扱っているのは労働と記憶と死、ほとんどそれだけなのだ。このシリアスな主題をやわらかく、愉快な筆致で描く著者の文体の完成度に僕はびっくりしてしまった。これが最初の本だなんて、信じられない。――内田樹 氏

多忙を極め心身が疲れ果てていたところ、『極楽よのぅ』を読んでいる時は身体の力がいい感じに抜けていました。――読者はがきより

実に愉快で爽快な気分で読み終えました。私は大島で生まれ育った者ですが、こんな愉快な男が移住してきてくれたことに感謝!――読者はがきより

●編集部より

会ったこともない人の葬式へ行き、山火事が起これば消防団として出動、息子誕生で新聞社から取材依頼、友人は選挙に出馬し見事当選、40才になって初めて母とイタリア旅…周防大島で手に入れた広大な土地で、2024年みつばちミュージアム「MIKKE」をオープン。

ミシマ社が2015年から刊行している雑誌『ちゃぶ台』に創刊号から寄稿をしてくださった内田健太郎さんのエッセイを読み感じたこと。それは「島の暮らしって、とーってもゆったり…して…ない!?」という発見でした。

養蜂家という職業につきながら、その仕事だけをしているのではない。次から次へとやってくる「自分の番」を受け止めながら、考え、生活しつづける内田さんの言葉は、移住や暮らすことに新しい感覚をもたらしてくれます。

目次

序  Ⅰ 島の暮らしと極楽浄土 アロハ警察、山火事に遭う Perfect Day 神様と船に酔う 猫のあんず 屁みたいな時間 ブラウン 口下手なおじさん Ⅱ 匂いたいのに 右の手、左の手 ホセとおじさんと青年 はじまりの言葉 メメント森田さん ペー君と茶碗 Ⅲ ふたり旅 ソリアネーゼ ワンダフルライフ ベッラビータ あとがき

著者情報

著: 内田健太郎(ウチダケンタロウ)

1983年神奈川県生まれ。養蜂家。東日本大震災をきっかけに、周防大島に移住。ミシマ社が発行する生活者のための総合雑誌『ちゃぶ台』に、創刊時よりエッセイや聞き書きを寄稿している。2020年より、周防大島に暮らす人々への聞き書きとそこから考えたことを綴るプロジェクト「暮らしと浄土 JODO&LIFE」を開始。2024年、みつばちミュージアム「MIKKE」をオープン。

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