ないようである、かもしれない

ないようである、かもしれない

発酵ラブな精神科医の妄言

星野概念
  • 定価 1,700 円+税
  • 判型四六判並製
  • 頁数216 ページ
  • 発刊2021年02月19日
  • ISBN9784909394484
  • Cコード0095
  • 装丁大原大次郎
取扱書店 一冊!取引所

本の詳細

くるくるパーマ、ヘビ、日本酒… 治療でも、ましてや呪術でもないのに、心の淀みがほどける不思議な20話。 最注目の精神科医、待望のデビュー作 私の主治医の、この決めつけを一切しないのんびりぶりで心を休めてください。 ――いとうせいこう氏、太鼓判!! 人の心は、絶対にわかりきれない。からこそおもしろい。 人生に迷いがちで、思考も飛躍しがち…そんな著者が、人や菌や音楽に導かれながら試行錯誤で歩む、滋味豊かな精神科臨床の日常。 さまざまな「ないようである」に出会うほどに、その人や物事にじつは内在する小さなことこそ、それぞれの味の決め手のように存在しているものだという実感を確かにしていきました。その存在感は独特です。「ないようである」ものは、「ない」でも「ある」でもなく、「ないようである」のです。(…)手に取ってくださった皆さんのなかに、小さくて大切ななにかしらが浮かび上がるといいなぁと思っています。――「まえがき」より。

目次

まえがき Ⅰ 発酵する精神科臨床のはなし 第1話 日常も発酵も深海も、 第2話 人との和、輪、ワニ、を感じた月  第3話 キラキラしている人の胸の内には、 第4話 加圧もプラセボも信仰も、そして発酵も、 Ⅱ 「ないようである」のレッスン 第5話 小さな神様に見えてしかたありません。 第6話 「そもそも」を追うことが鍵のような気  第7話 「精神と時の部屋の逆の部屋」みたいな、 第8話 信頼というのは、信じて頼ると書くわけで、 第9話 共通するのは、「曖昧さに耐える」ということ 第10話 勘は、馬鹿にできないどころかとても大切な Ⅲ かもしれない精神医療 第11話 境界線を揺らしたり、曖昧にさせるような小さな出来事  第12話 人間はみんな違って面倒くさい! ……からこそ最高にドラマティック 第13話 簡単に泣かせず、むしろ笑わせるMさん 第14話 どうしても生じてしまう圧は、 第15話 頼りになる人が自分のなかに内在して 第16話 遅めのスピード感を意識するということが Ⅳ 「ないようである」菌やウイルスと生きる 第17話 ノロとアニキはまったく別の生物ですが、 第18話 自宅多めの生活から社会多めの生活に戻るのは、思いのほか 第19話 「普通」というのは正しさとか正解とかを意味するわけでは 第20話 無数の菌たちが無理なく自在にそこに あとがき ―回り回ってつながって、本当に少しずつ―

著者情報

著: 星野概念(ホシノガイネン)

1978年生まれ。精神科医 など。病院に勤務する傍ら、執筆や音楽活動も行う。雑誌やWebでの連載のほか、寄稿も多数。音楽活動はさまざま。著書に、いとうせいこう氏との共著 『ラブという薬』『自由というサプリ』(以上、リトル・モア)がある。

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