先ほど何気なくつけたテレビから流れていたオーケストラの演奏に釘付けになりました。
そのとき流れていたのはラヴェル作曲バレエ音楽『ダフニスとクロエ』。
200人のオーケストラの体の波、目も耳も虜になって、夢中で画面を眺め続けました。
指揮者はドゥダメル。
シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ。
1970年代にベネズエラで設立された「エル・システマ」という
クラッシク音楽の教育。
元文化大臣のホセ・アントニオ・アブレウ博士が、貧しかったり、
ドラッグや犯罪がそばにある暮しをしている子供たちに楽器を与え、
クラシック音楽を通して子供たちを育てようという国家としての取り組み。
はじめは少しだった参加者が年々増え続け、40年あまりたった現在、
ベネズエラには約130のユース・オーケストラ、25万人の子どもたちが
エル・システマに参加しているといいます。
その頂点がテレビに映っていたシモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・
オブ・ベネズエラでした。
彼らの音楽は、国境を越えて世界を変えるということを、本気で信じたくなる
音の情熱的さと楽しさ。
ドゥダメルのタクトに合わせて無心で楽器をかき鳴らす全員の姿は、
ひとつの大きなうねりとなって生き生きとした音を生み、迫力がありました。
とにかく音楽を!音楽をかき鳴らそう!!
という人たちの純粋な凄み。
あー、ライブで聴きたかったなぁ!!!
観終わった今もドキドキ楽しい気持ちです。
ご存知の方も多いと思いますが、本当に素敵な指揮者とオーケストラだと
わたしは感じたので書いてみました。