1700円+税
判型:四六判並製
頁数:240ページ
装丁:寄藤文平・古屋郁美(文平銀座)
発刊:2020年2月20日
ISBN:978-4-909394-33-0 C0095
今、必要なのは、情報でも評価でも判断でもなく、
期待せずに、平気で待つ勇気。
『ボクは坊さん。』(2015年映画化)から10年――
秘伝『理趣経』をひもときながら綴る、進化するポップな坊さんの現在地。
「人生ってなんだと思う?」
小学校二年生の長女にたずねてみた。
「人生は思いだよ」
こともなげに娘は少し哲学的に響く言葉で即答した。
「ふーん、そうか。人生は思いか……」
しばらく沈黙の中で、思索しながら僕は言葉を失う。
そして娘は静かにそばに寄り添い、
「お父さんの体はあたたかいね」
と新しい言葉を発する。
――本文より
1977年愛媛県生まれ。栄福寺住職。高校を卒業後、高野山大学密教学科に入学。大学卒業後、地元の書店で社員として働くが、2001年、先代住職の遷化をうけて、24歳で四国八十八ヶ所霊場第五十七番札所、栄福寺の住職に就任する。同年、『ほぼ日刊イトイ新聞』において、「坊さん。――57番札所24歳住職7転8起の日々。」の連載を開始し2008年まで231回の文章を寄稿。2010年、『ボクは坊さん。』(ミシマ社)を出版。2015年10月映画化。他の著書に『坊さん、父になる。』(ミシマ社)、『空海さんに聞いてみよう。』(徳間文庫カレッジ)がある。
◎ 著者の白川密成さんが本書を書き終えてのお言葉を寄せてくださいました!
「深、呼、吸、和、書、集」 〜世間の空気、私の心、解きほぐす本〜
一過性のネット上の情報、他人の反応に気を取られていると、失うものがあるのだと我に返る。そして今必要なのは、「ぼーっとした待つ時間」。
日々の気付きの中から、「生きる上で大切な感覚」をしっかり掬すくい取る一冊。
――女優・南沢奈央さん(読売新聞 書評、2020年3月22日)
◎ 毎日新聞(愛媛版)に著者インタビューが掲載されました!(2020年2月16日)
はじめに
Ⅰ 坊さんと、娘たち
Ⅱ 坊さん、何もしない
Ⅲ 坊さんは光る
Ⅳ 坊さんにできること
Ⅴ 坊さん、今を生きる
おわりに